映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ウォルター・ヒル監督「ワイルド・ビル」1039本目

1995年作品。
主人公は長い口ひげをたくわえた、長髪のウェービーヘアの保安官。
ジェフ・ブリッジズが、今より若くて細いとはいえ、このルックスは日本ではギャグにしか見えない…。
ヒーロー保安官だったはずなのに、阿片窟にこもったり、カタギの女を棄てたりと、アンチヒーローっぷりもすごい。

パートナーのカラミティ・ジェーンを演じるのはエレン・バーキン。とっても素敵です。
小僧の母親役のダイアン・レインはまたいい女ですね。
(こんな開拓時代にダコタに中国人ってこんなにいたんだろうか?)

ストーリーはシンプルで、無用な殺し合いが続くような映画ではないです。
ワイルド・ビルと純朴な青年が対決し、散る、というところがなんとも無常で、意外とよかった。
Van Dyke Parkesが音楽を担当してるからか、懐かしいような遠い国のようなオルガンのメロディがまた、じわっと響いてきました。