映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アルフレッド・ヒッチコック監督「間諜最後の日」1056本目

1935年の作品。
ピーター・ローレがまたまたアクの強い役どころ。信用できるのかできないのかわからない外国人スパイです。
それにしてもこの頃ってスパイ映画多いね。ヒッチコックに限らず。

イギリス時代の作品はクールで演出抑えめな印象です。その分、ピーター・ローレみたいな強烈なやつが出てきたりする。(ハリウッドに行ってからは、俳優には普通っぽい演技をさせてカメラワークや構成で追い詰めるかんじ)あと、イギリス時代のヒロインは、たとえスパイ役でもはかなげで弱いけど、アメリカの女性はたとえ主婦でも自分でドアぐらい直しちゃえそう。

面白かったんだけど、大きな盛り上がりとか、すごく印象的な場面とかがなかった分、ちょっと地味な印象でした。