映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

サタジット・レイ監督「大地のうた」1060本目

1955年にこの映画がカンヌで受賞して、ラヴィ・シャンカールビートルズにもストーンズにも多大な影響を与えた…ということはわかる。一方ボリウッドでは美男美女が踊り歌う超エンタメ映画が毎日作られてるのも事実だ。…その間いったい何があった??
サタジット・レイのwikipediaの説明に、ボリウッド俳優を使った映画を作れと言われて断ったというエピソードが載ってます。つまり別なんですね。インド映画界は層が厚くて、彼はインディペンデント系の大御所なんだな。

見たくて見たくてなかなか見る機会がなかったのですが、廉価版DVDが出てたので即買いしました。
どうにもならない貧しさと人の良さと運の悪さ、もろもろのことがわびし〜く胸に迫る名作でした。
なんともいえず、登場人物のそれぞれに感情移入してしまいます。どうにもならないけど、明日のために家族3人で旅立つまなざしが強くて、今までのことを肯定しつつ前に進むパワーを感じました。

うーむ、やっぱり続きが見たい・・・。