映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

白石和彌 監督「凶悪」1069本目

2013年作品。2年も前か。
重くて黒くて、画面のなかの彼らの”殺意”が見ている自分に転移してくるようでした。
心が折れない悪い人が、他の人たちの恐怖や憎しみや恨みをあざ笑ってた。
「バベル」より怖いかも。「冷たい熱帯魚」よりエンタメ性低いかも。
ピエール瀧山田孝之リリー・フランキー池脇千鶴も、村岡希美 も、吉村実子と白川和子もよかった。
悪人側じゃない人たちの中の黒さも、やけに強く漂ってきました。

悪とか暴力ってきっと、なくなることはないんだよね。
すごい映画でした。