映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

黒沢清監督「アカルイミライ」1109本目

他の人たちの感想を読むとおもしろい。
かなり、人によって解釈が違う映画です。
クラゲは「自分」ともいえるし「若者」ともいえる…私にはクラゲが「夢」とか「未来」、キラキラして明るくて強いもの、に見えました。猛毒だし飼うのは面倒だし、死んじゃってもしょうがないと思いながら見てたのに、川面を流れるクラゲの大群を見て、「うわー」と嬉しくなる。たぶん誰が見ても嬉しくなる。なんだろうこの嬉しさは?

藤竜也の熱くて人のいい役どころ(言いすぎた!って追いかけるとか)や、高校生の不良グループ(わけのわからない兄ちゃんと仲良くなったり、どこか明るい)が制服の下に着込んでるおそろいのチェ・ゲバラのTシャツを着てるところが好き。けっこう最低最悪なことばっかりなのに、見終わったとき、不思議と元気になる映画です。クラゲパワーなのか?