映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロバート・ムーア監督「名探偵登場」1118本目

1976年の作品。
絶対イギリスの、BBC用に作られたテレビ映画だと思ったらアメリカ映画ですって?本当??
ストーリーやトリックはなんだか無茶苦茶だけど、こういうビートルズ映画やモンティ・パイソンみたいな映画、イギリス人がいかにも好きそうだと思ったんだけど・・・。ピーター・セラーズが出てると、それだけでイギリス的に思えるし、探偵のうち2人はイギリス製だし。

世界の名探偵たちをパロディにしたミステリータッチのコメディです。
ミス・マーブル=アガサ・クリスティの「ミス・マープル
ロバート・ムーア=同じくアガサ・クリスティの「エルキュール・ポワロ」
シドニー・ワン=戦前に流行った中国人探偵「チャーリー・チャン」(日本人という設定みたいだけど字幕では気を使って中国人としてある)
ピーター・フォークコロンボかと思ったら、マルタの鷹に出てくる「サム・スペード」らしい。
その秘書兼愛人を演じるのはアイリーン・ブレナン。同じ時代の映画ばっかり見てるからか、違和感ないな。
ディック・チャールストン=「影なき男」ニック・チャールズ探偵のパロディだそうです。
・・・といったオリジナルを想像したり調べたりするのも楽しい。

アレック・ギネスがまだ比較的若かったり、マギー・スミスがセクシーなマダムだったりするのも愉快でした。
大富豪の役を演じてるのがトルーマン・カポーティ、ってのはどういうジョーク!?