三部作の2つめ。
「パラダイス:愛」は、ヨーロッパの難解な監督の映画では”なく”、言葉がなく画面を見ているだけでも多分ほとんど通じる、わかりやすい作品だと思いました。「神」のほうが背景がちょっとややこしいし、見ればわかるというほど単純ではないけど、決して難解ではないです。
宗教をどう捉えてどう提示するかはとても難しい問題。この映画では極端な宗教依存(敬虔なクリスチャンではあるけど)の女性が自分の外の世界と折りあえていない様子を描きました。
「愛」も「神」も、ベルイマンみたいに高いところから俯瞰するのではなく、一人の中年女性に密着して描いています。彼女にとっての愛、彼女にとっての神。いずれも彼女たちは強く求めるけれど与えられない。
三部作の最後、「希望」では何を描くんだろう?