映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

フランク・R・ピアソン監督「スター誕生」1159本目

1976年作品。
初めて見るけど、驚くほどヒッピーでウッドストックな作品。
男は長髪に髭面、女はカーリーヘア。
当時こどもだった私は、テーマ曲のヒットしか知らなかったし、映画を見ても多分「ナニコレ?」としか思えなかっただろうな。そういう大人の世界。ヒットしたテーマ曲は「スター誕生 愛のテーマ」。映画のなかで歌われるこの曲が、いま聞いてもすごい情感です。

この頃のアメリカの音楽って本当に好きだな。この映画も、「ロッキー・ホラー・ショー」も、「ファントム・オブ・パらダイス」も、生音っぽいギターのカッティングとか聞いてるだけでじわーっと懐かしい気持ちになる。

ストーリーはすごくシンプル、「ある愛の詩」のような世界だけど、シンプルな心の動きを丁寧になぞることで、普遍的な人間を描けているのではないかと思います。名作、でした。