映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

瀬々敬久 監督「ヘヴンズ ストーリー」1189本目

やっと見られた・・・。
長くて重いテーマだけど、深刻にならずに面白く見られました。ストーリーがとても良い。
役者さんがみんな素晴らしい。寉岡萌希、なんなのこの子!ずーっと見ていたいと思いました。
山崎ハコさんも、可愛くて声が美しくて。

わりと傍観者の気持ちで最後まで楽に見られるのが、いいのか悪いのか。
頭ではわかるけど、自分自身が犯罪を犯すのが怖い、という気持ちにまで入っていけないのはなぜだろう。
大変だね、辛いね、がんばってね、という気持ちで、少し泣いて終わる。カタルシス・・・なんかあってはいけないんじゃないか?こういう映画では。
もっと苦しめてほしい。

説明的な歌詞のテーマ曲は、ちょっといかんかったな。
痛いものを見るから痛みを感じる。「痛い」って言われたから痛くなるんじゃない。そういうことを、あともう少し、感じさせて欲しかったかな。