映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

フィリダ・ロイド 監督「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」1209本目

2011年のイギリス映画。
当時、メリル・ストリープサッチャーなんて!と思って写真を見たらそっくりで驚きました。今回初見。
まずみんな「そうかー、晩年はけっこうボケが進んでたんだなー」って思うだろうね。
それから、「旦那さんいい人そうじゃん。」とか。
政治的には、まっすぐで生真面目すぎて、言いにくいことを女性だから逆に言いやすいんじゃないかと、利用された部分もあったんじゃないか・・・。

恐れられた鉄の女の弱みを描くのは、映画製作者としては面白みがあるんだろうか。ちょっと露悪的な感じもするけど、彼女を憎み尽くした人たちはこういう映画でないと納得しないのかな?

首相当時、自分では、彼女を嫌いだと思ったことはなかった。言ってることはキツいけど正しいと思ったけど、好きなミュージシャンたちが揃ってアンチ・サッチャーだったことから、ロンドンの空気を想像した。その場にいた人といない人では違う思いがあったんだろう。

あと10年、20年たてばまた評価が変わる人かもしれない。