映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

シドニー・ルメット 監督「グロリア」1236本目

しばらく見た後で、あれ、私が前に見たのは昔のオリジナル版のほうだ、と気付きました。
主人公グロリアは、オリジナル版では一見普通のお姉ちゃんなのが、どんどん迫力を増していきますが、こちらは刑務所から出所するところから始まる。梶芽衣子ムービーばりのワルの登場です。といっても、情夫の罪をかぶっただけだとすぐに判明するので、意外とシャロン・ストーン=グロリアは可愛いくて、弱い女というイメージがその後ずっとつきまといます。服装もちょ〜っと露出多すぎ?オリジナル版のほうが、OLみたいなのがどんどん悪くなっていくあたり、ゾクゾクするんだけどな。

少年はとても幼くて、ちょっとかわいすぎるかな?グロリアの可愛い女っぽさと強い母性が強調されて、これはこれで説得力があります。

託された秘密は、ノートじゃなくてフロッピー。フロッピー!今なら何だろう、チップを隠した指輪、的なものかな?

最後のシーンの感動、カタルシスは、オリジナルのほうが大きかったかも。