いきなり、3年前に失踪した夫が、生きてるっぽいかんじで、死んで戻ってくる。
という設定が、唐突に始まるんだけど、深津絵里の「いつどこで何をしていても深津絵里」な演技で、あまりにも普通に映画にすんなり入っていけます。
戻ってきた夫のミッションのようなものや、妻のささやかな隠しごとや、行き交う人たちとのふれあいが、とうていありえないようでありながら、昔話のように優しく入り込んできます。
不思議な暖かい映画だったなぁ。妻は辛い別れをしたけど、別れもできないまま待つのより、これでまた歩き出せるのかな、と思いました。
小松政夫のベッド脇の壁に貼られた大量の花、という絵が強烈でした。