難しい映画だった。
背景知識ゼロでは、まず最後まで見られない映画だと思う。
私はそういう映画があんまり好きじゃないんだ・・・。
wikipediaでこの人のことを調べてから見直したら、言いたいことはわかった。
でも、もはや、映画を見るまでもなかった、という気もする。
知識を与えたい映画なんだとしたら、入口のところの説明がなさすぎる。
感情を与えるにしては、事実の記述に終始しすぎてる。
「悪の凡庸さ」という、いじめと本気で向き合ってきた人なら誰でも実感しているのに、なかなか言い出せない真実を白日のもとにさらしたハンナ・アーレントの行動は大きなものだったと思うけど、「私は正しいことを言ってやったわ!」という”傲慢さ”も、なんとなく感じられないことはない。
どんな時代でも、自分は正しいと思って人を攻撃する人たちがいて、けんかが嫌いで歌や愛や楽しいものを追求したい人たちは攻撃されやすい。間にいて事なかれと思っている人たちが、いい時代には一緒に歌を歌って、わるい時代には彼らを攻撃する側にまわる。
でもそれはハンナという人に対して感じることで、この映画から伝わって来るものはあんまり多くないな。。。