映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マーク・フォースター 監督「ワールド・ウォーZ」1384本目

刺激的な映像、具体的には折り重なって打たれたり焼かれたりするゾンビの群れとか、が多くて、うゎ!って感じが強いけど、面白かったです。こういうのを見てもフィクションとして楽しめるくらいの大人にはなりました。

思うに、これよりさらにエグいゾンビマンガ(アイアムアヒーローとか)をいつも読んでるし、私以外の、主に私より若い人たちにはそういうのにずぶずぶに浸ってる人もいて、もはやこの映画の刺激には驚かないのかもしれない。
リアルな戦争を知らないのは私とかおばさん世代と同じだけど、いまの子どもたちは「これから良くなっていくだろうという、漠然とした希望」とか「平和が続いて当然という幸せ」も知らないのかもしれない。無差別殺人とかいじめ自殺のような情報がいつも溢れていて。「もう壊しちゃえよこんな世界」という気持ちが彼らのリアルなんだとしたら、平和を守るために反戦しようっているおばさんたちの訴えが、リアルに響かないんだろうか。

ブラピの家族は、ただひたすら待つだけで、役としてはつまんなかっただろうなぁ。(大きなお世話か・・)
ワールド・ウォーZ (字幕版)