ヒトラーは「ベルリン天使の詩」で感受性の強い男性を演じた、あのブルーノ・ガンツか。
「永遠と一日」で人生の終わりを静かに迎えつつある老人を演じた、あのブルーノ・ガンツか。すごい演技力だなぁ!
しかし、この映画をいま(といっても2004年、12年も前)ドイツで作る意味って何なんだろう?
というのは、ちょっと狂っていて冷酷なヒトラーの、秘書や子どもたちに対する暖かさも、人間らしい逡巡も、この映画ではちゃんと拾い上げていて、私は心のどこかで、秘書トラウドルの純真さに共感してしまいそうになってる。どの戦争も、知らずに巻き込まれた人たちの群れで成立する。この映画では、彼女たちは責められるべきではないって言いたいのかな?