映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

セルゲイ・パラジャーノフ監督「火の馬」1397本目

パラジャーノフの映画の舞台は、映画ごとに地域や民族が違っているみたいで、この映画ではウクライナのカルパチア山地です。同日に見た「ざくろの色」は、神か!?と思うほど美しい顔の男女が出てきて驚いたけど、この映画の人たちは大変美しいけど土着感があって、神じゃなくて人間だということがわかります(笑)。

この映画は今回が初見だし、ストーリーがあるので、集中して見られました。
ざくろの色」は額縁絵のような静止画的な美しさを追求してるけど、こっちはたくさんの役者さんたちを広い場所にちりばめておいて、動き回る(ぐるぐる回ることが多い)カメラがひとつひとつの場面を映しては次へと忙しく移動します。そういう長回しの場面がとても多くて印象的。

主人公の父を殺す男が、ピーターパンに出てくるフック船長が立体化したものに見えてしょうがなかった・・・。
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