映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

三浦大輔 監督「愛の渦」1437本目

これも面白かった。(「恋の渦」を見たばかりなので、それも含めて)
ただ、大根監督のすごいテンポの良さが「恋の渦」では生かされていて、とってもとっつきの良い作品に出来上がっていたのと比べると、こっちはゆったりと情感に合わせた進行になっている分、”楽しさ”は少ない作品でした。
あと、「恋の渦」のほうはどこにでもいる私やあなたが日常を暮らす映画だったけど、こっちはかなりの非日常。特殊な環境での人間もようを描くのに、ここまで特殊にしないと本質が出てこないのかな。

麦ちゃんと池松壮亮、いい演技です。この二人の理性と欲望ですべてもうOK。新井浩文と窪塚も安定してるけど、オーナーの田中哲司が好きなんだよな〜。工場くんとラスト近くで対峙するときの色気たっぷりの表情が最高でした。

愛の渦

愛の渦