1958年の作品。ルイ・マルの「死刑台のエレベーター」に続く第二作です。
ジャンヌ・モローがまだ美少女って感じ。「死刑台・・・」ではしたたかなマダムだったのに!
恋人たち、というより、夫婦と恋人と知らない男なんだけど、このワガママな美少女ふうマダムの花のような魅力は、結局この、野にいるような男によって開かれたわけなんだな。
むちゃくちゃだなぁと思いつつ・・・うらやましいというか・・・
愛する人と、愛してくれる人と、最愛の子供と一番の親友に囲まれて、それでも何かがきっかけでその場から逃げ出したいような気持ちにさいなまれるときって、ありそう。そのときに、スパーーーッと全部捨てて誰かと飛び出せたら、どんなに気持ちいいか。(憧れるだけで、後悔しそうだから絶対やんないと思うけど)
これが、もともと奔放な若い男女じゃなくて、いくらワガママとはいえ良家のマダムがやるからスゴイ感が強い。
「死刑台」のようなとんがったところはないけど、何かに鋭く切り込むなぁ、この頃のルイ・マルは。