映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

リー・ダニエルズ 監督「大統領の執事の涙」1458本目

最後泣けた。
アメリカに生きてきた黒人たちによる、彼らに関する、彼らのための映画だ。
嬉しかったんだろうなぁ、本当に。アメリカ初の黒人大統領が生まれて。
これでやっと何かを達成した、あるいは超えた、と感じた人がどれほどいただろう。

怒りをエネルギーにして戦った人もいれば、ひたすら「2つの顔で」こらえて働き続けた人もいた。
黒人が出演している映画は、「ジャズ・シンガー」から「黒いジャガー」、いくつも見たけど、この映画ではもう彼らが乗り越えた感じが伝わってくるなぁ。アメリカはいい部分も悪い部分もある国だけど、全部含めて自分の国だ、と受け入れられるようになっている気がする。日本の方がよっぽどアメリカに対して卑屈だ・・・と思う・・・。