映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

マノエル・デ・オリヴェイラ 監督「家族の灯り」1487本目

2012年の作品。
画面構成が中世の静物画みたいで美しい。けど動きがない。
すごく昔の、映画技術があまり発達していない街で作られた映画みたい。
でも、それにしても本当に美しい。

あ、帰ってきた息子、アンジェリカに惚れた青年だ。ブロンド少女に惚れたのもこの子だ。
よほど気に入ってたのね・・・。前2作では純情無垢な役どころだけど、この映画では長年にわたって失踪していたちょいワルな息子です。他には、小森のおばちゃま的なダミ声と扮装で現れる老婦人を演じているジャンヌ・モロー(!)が気になります。

なんとなく、みんなでメソメソ、クヨクヨ、してるうちに終わってしまった。
美しい静物画ではあった。


家族の灯り [DVD]

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