キネマ旬報1位!
と聞いて、大泣きするのか、大ショックがあるのか、などと身構えてしまったけど、しみじみと暖かい映画でした。暖かいというのは、いいことが起こって嬉しくなる映画という意味では全然なくて、人の明るさや温もりが当たり前のこととしてある世界だから。その中でいろいろなことが起こっても、耐えていける気がする。
沖縄の「ひめゆりの塔」に行ったときに何がショックだったって、亡くなった少女たちが今の子や私の少女の頃と同じように無邪気で可愛かったこと。今の沖縄の人たちみたいに、のんびりして優しかったこと。・・そのときの気持ちをこの映画で思い出しました。
人間の力でどうにかなることと、ならないこと。
戦争は人災だと思うけど、それを起こした人たちを糾弾するというのでなく、周りの人たちを守りあって助け合って生きるという生き方もある。
こういう映画は地味でいいんだと思う。