映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ディーデリク・エビンゲ 監督「孤独のススメ」1522本目

オランダ映画かぁ。見るの初めてかな。
アキ・カウリスマキ的な、むっつりコミカルなおじさん達。
いつもしかめっ面の「テオ」が、フレッドの歌に入れる”合いの手”では爆笑してしまった。
すっかり変わり果てた姿で歌う息子と、やけに照明の明るい店内で向き合うシーンがやけに長い!とか。
も〜、これだからヨーロッパの人たちは(笑)
ギャグのセンスってやつが。

現代の映画だと思うけど、「日曜日は教会へ行く」という単調な暮らしの中で、事故を起こした”悪魔”と呼ばれる男がいて、事故で妻を亡くした男がいて、男たちに石を投げる子供達がいて、その誕生会で子供達を笑わせる大人達がいて、小さい倫理観と大きな倫理観が妙なバランスで共存しています。
深く考えると割と深い映画なんだけど、ここは素直に大笑いして、This is my life! と、みんな自分の人生を肯定しよう。


孤独のススメ [DVD]

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