映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

白石和彌 監督「日本で一番悪い奴ら」1523本目

面白かった。綾野剛の捨て身の演技が、中村獅童ピエール瀧木下隆行といった安定の悪役をさらに盛り上げています。しかし綾野剛の愛嬌で、ふしぎと憎めない。
それにしてもYOUNG DAIS いいですね!お人好し丸出し、屈託のかけらもない満面の笑みから、絶望・密告・・・という転落を見事に実感させてくれます。この人のミュージシャンとしての活動のことは知らないんだけど、役者としてとっても楽しみです。いい、強い悪役になっていきそう。

実話・・・なんですね。なんか、こういう組織って嫌だけどたくさんありそう。
トップが馬鹿だとこうなるんだろうか。
北海道って、しょっちゅう暴力団が抗争してる西日本と違って、素朴で広大で美しいイメージを勝手に持っていたけど、裏でこんなことをやってる人たちがいるのか。(すみません、九州の人間なもんで)

勢いかな。役者に勢いがあって、ずんずん迫ってくるから、ドラマチックに最後まで通してしまいます。
よくできた映画だ、と思います。