映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

瀧本智行 監督「樹の海」1525本目

樹海映画として、ガス・ヴァン・サント監督「追憶の森」、ジェイソン・ザダ 監督「JUKAI 樹海」に続いて3本目。なぜか自分の中で樹海ブーム、近々樹海ウォーキングツアーにまで行こうという勢いです。バカ?

「追憶の森」はちょっとファンタジック、「JUKAI」はホラーだったけど、これは私たちのイメージ通り、人はなぜどういう事情で樹海に向かうか(そして死ぬか)というストーリーのオムニバスです。従って、アメリカ映画の前2本と比較にならないくらい、情緒的でウェット。
井川遥って、いろいろ抱え込んだ女性という演技がとてもうまい人ですよね。可愛いのに〜。(「私立探偵濱マイクシリーズのモギリ役、しかり)

そしてこの映画、樹海の美しさはどっちかというと神秘的、ミステリアスな部分に注目してるんだけど、人間って・・・そうだよね。ほろり、微笑む、という人情的なまとまりになっています。というわけで今までのところ、”樹海ってコワイよね”という映画は「JUKAI」だけですね。

※この映画は、見てればわかる伏線が多いので、一度見終わった後でもう一度冒頭だけでも見るといいと思います!