映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

藤田敏八 監督「リボルバー」1600本目

1988年の作品。30年も前か。
昔みたけど、今「直木賞受賞記念・ひとり佐藤正午ブーム」の真っ最中で再び見てみました。DVDのレンタルがないので、今日も太古のVHS機器、稼働中。

ものっすごく昭和の匂い(バイタリス、とか)がプンプンする、かぐわしい映画です。
特に音楽。
沢田研二も若くて色男ですが、いま思うとこの人って何を思ってるかわからない雰囲気がありますね。いい人なのか悪い人なのか、刹那的なのか重厚なのか。そこがこの映画の警官役に合ってる。

こういう男っぽい映画に出てくる女性たちって、絶対男言葉で話したりしなくて、みんな妖艶でいかにも女性っぽいんだけど、女子高生まで全くそのイメージのままなのが興味深いです。

最近の作品のほうが、じわじわ怖かったり沁みたりするけど、若い頃の佐藤正午の作品は勢いがあって引き込まれる。