映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

デイヴィッド・リンチ監督「ツイン・ピークス ローラ・パーマー最期の七日間」1614本目

1992年の作品。
改めて見ると「シャイニング」の仲間だなぁ。
昔、この映画だけ見てツイン・ピークス本編は見ないままだったんだった。
撮影に使われたワシントン州スノクオルミーの滝には行ったのに、知ったかぶりして済ませてた。
しかも当時は、荒れた生活、ひどいコカイン中毒の娘を愛しすぎた父が手をかけた・・・というストーリーなのかと思ったけど、ごく一部しかわかってなかった。

今回改めて通しで見ようと思ったんだけど、1stシーズンのDVDは3枚のうち1と2が借りられず、2ndシーズンも途中一枚抜け。しかも1stシーズンの1枚を見ただけでこの映画を見ているという始末。

テレビには「シャイニング」的な要素はないな。昼間のお茶の間(アメリカのは想像つかないけど)にはやっぱり、麻薬的幻覚の世界はヤバイのでしょう。
登場人物が多すぎて、真剣に見ないと追えない!でも、繰り返し見れば見るほど味が深まる。このいつもの快感。

今回も、ローラって可哀想だなぁと思います。デイヴィッド・リンチの映画はいつも、一生懸命に生きようとして傷ついて力尽きた人たちへの愛に満ちてる。連続殺人犯の父親だって、どこか人間的です。

ローラよりマディの方が圧倒的に可愛いと思うのは私だけかしら・・・。
それにしてもデイヴィッド・リンチ、軍隊みたいな話し方なのは警部役だから?普段からこういう喋り方をする人がこんな映画を作るとは、とても思えない・・・。