映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ハワード・ホークス監督「三つ数えろ」1671本目

原題が「The Big Sleep」だ。本のタイトルは「大いなる眠り」、これなら昔読んだはず。これが原作だとは知らなかったわ。しかし「三つ数えろ」もいいタイトルだな。

次に驚いたのは、フィリップ・マーロウが38歳だということ。いくらなんでも老けすぎだろ!のボギーの実年齢は47歳。(だよね)

冒頭から登場する美しく奔放な妹カルメンを演じるのはマーサ・ヴィッカーズという女優さん。可愛い・・・。知的美女の姉ヴィヴィアンを演じるのがローレン・バコールなのね。なんて素敵なの、この半白眼。
それに比較して男性陣はみんなダークスーツに帽子、個性がないなぁ(マーロウ以外は)

マーロウが探してる振りをする古書が1840年代の発行だったりするのって、いい。
チャーリー・チャン風の口ひげ」って言葉が出てくるのが、いい。1930年代に映画がヒットした、ナマズひげの中国人探偵ですね。
しかしダークスーツが多すぎて、誰が何なのか筋が追いづらいです。原作もこんなだっけ?それともわかりやすい映画に慣れすぎてしまったのかな?

ともかく、ローレン・バコールには惚れました。恐ろしくクールな三白眼が、冷たすぎず緊張しすぎず、とにかくキレイでセクシーでした。