映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アキ・カウリスマキ監督「罪と罰」1701本目

結構古くて1983年の作品。
これは一見、怖い映画っぽい?いや、本当に怖い映画なのか。
ちゃんとドストエフスキーの「罪と罰」が原作のようです。
ラスコーリニコフ改めラヒカイネン、嫌味な知能犯ではあるんだろうけど、冷めて乾いてちょっと荒れているので凄味はない。私が見た、ピーター・ローレ主演のクラシックな「罪と罰」はおどろおどろしいサイコキラーの映画だったので、フィンランド的な乾いた明るさのために別の映画みたいです。
決着がついた後で、女にちょっと語ってしまうところがラヒカイネン氏の人間らしさだなーと思いました。

もっと笑わせてくれても良かったのに。