1928年の作品。ということは昭和3年か。サーカスの曲芸やコスチュームって意外と変わってなくて(シルク・ド・ソレイユとかは別だけど)、あんまり古い感じがしません。
冒頭の曲はとても優しいし、セリフが聞こえてこないことで物足りなさはあまり感じません。サーカスの見せ場にはもともと言葉がないし、この映画はチャップリン作品の中でも特に言葉がいらない作品ですね。
それにしても彼の映画には「偶然」というものが全くない。あらゆる段取りを緻密に組んで、彼の頭の中で構築した世界を厳しく正確に再現してる、んだろうな。
ところで、チャップリンは当初、日本では名前でなく「アルコール先生」という名前で売り出されたんですね。この大正時代のネーミング、まるで「Google先生」みたいでミレニアルな語感。当時の映画宣伝担当の人と話せたらきっと面白いだろうな・・・。