映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ニテーシュ・ティワーリー 監督「ダンガル きっと、つよくなる」1941本目

140分があっという間。インド映画ってほんとに、飽きさせない。

でもさ!この映画ってすごくストレートにスポ根ものだね!あまりに真っ直ぐすぎて驚きました。ディズニーのお金が入ってるからなの?女の子は男の子より不利、でも強くなれば1番になれる、意地悪もされるけど頑張る!という、インドでなくても十分成立しそうな物語でした。「きっと、うまくいく」みたいなカースト、貧富の差、足の引っ張り合い、ヒーローの失踪・・・といったドラマチックな動きで揺さぶられることはありませんでした(つい期待しすぎてた、タイトルが続編みたいだから)

それにしてもアーミル・カーン。特典映像のインタビューのスリムな姿は「きっと、うまくいく」と同じでまるで20代みたいなのに、詰め物じゃなく本当にあそこまでお腹を膨らませられるなんて!超人的な肉体改造力。

そして、レスリング未経験の出演者たちの動きの鋭さ。スタントも入ってるんだろうけど、相手の体が空中を飛んだり、押さえつけられていたのがあっという間に逆転したりと、本当に素晴らしい動きでした。ドキュメンタリーかと思うくらい。

インド的なスパイスが少なく、普通に楽しめるので、これはインド以外の国でもヒットしたのでは?「ミリオンダラー・ベイビー」だよね。

しかしインド広いな。メイキング映像でアーミルと女優たちが、映画で使う「ハリヤーンウィー語」を習いながら英語で喋ってる。ギータとバビータを演じた子は大人も子供も、とてもチャーミングで動きもいい。甥っ子オムカルくんも、独特の愛嬌がいいですね!

ほんと、インド映画ってどれを見てもすごく元気になるなぁ。カレーを食べたときと同じような高揚感・・・やっぱりまたインド行かなくちゃ・・・。