映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

エリア・カザン「ラスト・タイクーン」1968本目

 エリア・カザンの遺作だし、主役が若きロバート・デニーロだし、ロバート・ミッチャムだのジャンヌ・モローだの、ほかにも名前はわからないけれど見るからにレジェンドな人がたくさん出演しています。これはフィッツジェラルドの小説の主人公が、実在の早逝した超敏腕・映画プロデューサーで、この錚々たる映画人たちはこの原作の映画化を望み、快く協力した、というようなことだろうか、と勝手に想像しています。

でもあんまりよくわからなかった。私の見たエリア・カザンの映画は(「エデンの東」、「ブルックリン横丁」、「草原の輝き」、「波止場」)わかったと思うんだけどな・・・。

本当はどういう気持ちになるはずの映画だったんだろう。フィッツジェラルドはどういう結末を書きたかったんだろう。主役のモデルになった実在のアーヴィング・タルバーグが早逝したことやフィッツジェラルドのほかの小説のことを考えると、きっと主役は華麗な生活を送りつつ痛切に妻に似た女性を愛し、小説のラスト付近で亡くなっただろう。・・・でもこれ以上想像できないや。

他バージョン、宝塚の「最後の大君」とかも見てみたいな。きっと宝塚なら、オリジナルの感動できる結末を提供してくれてるだろうから・・・(消化不良)

ラスト・タイクーン [DVD]

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