映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

廣木隆一監督「彼女の人生は間違いじゃない」1733本目

テーマがね、ぐっとくる。
震災のことが私にもわかるとは言わないけど、私にも痛いこと、叫び出したくなることがある。だからこういう出口が欲しい瞬間が少しはわかる。
好きじゃないというか何ともない赤の他人と、そういうことをすること。そういうことでお金を稼ぐこと。
恥ずかしいことを恥ずかしくやること。

瀧内公美って素敵。普段はクールだけど可愛く笑うこともできる。男の子は女の子の、何もしていないときの表情に吸い込まれるんだと思う。男の子になって、こんな子と恋をしてみたい。
で、高良健吾がやっぱりいいな。この人清潔感あふれるイケメンなのに、こういう汚れ役もまっすぐやりきるのがいい。

都会の硬い会社でガツガツ働いてる私に一番ないものが、平和で何もない田舎で退屈な家族と暮らして、平凡に押しつぶされそうになることかもしれない。いや、私にもあるのに気がつかないでどんどん押し殺してるだけかな・・・。

子犬を拾ってきたり子供が生まれたり、そんな日々が続く。戻ってきてくれてよかった。ありがとう。