1960年に作られたフランス映画。
冒頭からスタイリッシュ。無駄がなくスラッとしてる。
リマスター版といっても60年近く前の映像なのに、すごくクリアで本当に綺麗です。そのフランスの街角に今自分がいるみたい。
そんな生々しい映像の中のアリダ・ヴァリは、当時プロフィール通りなら39歳。でも正直なところ、50前後くらいかと思った。「第三の男」の、ハッとするような華やかさが見当たらない・・・。もともと大人顔だけど、設定が「歳をとって疲れて男を待っている女」だから、衣装やメイクもくたびれた感じなのかな。夫と思われる男の登場にときめいて、えりの開いたドレスを着て待つ彼女。もう「瞼の母」みたいで切ない。
記憶のない浮浪者がどういう気持ちでいるか、というのはこの頃はまだ分析?が進んでたと思えないけど、自分に自信をなくしてさまよっている人を、急にもてはやしたり、取り囲んだりしたら、逃げ出したくなるだろうということは想像できる。
昔の映画って本当にあっさり終わるなぁ。清々しいです。終わる際にまた感動させようとかしないの。
98分という短さで彼らの数十年を感じさせるってすごいです。
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- 発売日: 2018/03/23
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