映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

セドリック・クラピッシュ 監督「スパニッシュ・アパートメント」2061本目

 ロマン・デュリスオドレイ・トトゥといった、私でも知ってるフランスの俳優が出てるフランス映画ですが、舞台はスペインのバルセロナウディ・アレンの「それでも恋するバルセロナ」のフレンチ・バージョン、ですかね。最初は学生たちの群像劇かなと思ったけど、やっぱり惚れた腫れたの大騒ぎ。地元スペイン人の他に、ドイツ人、イタリア人、イギリス人、と様々なユース・カルチャーが混ざり合って、若々しいけどちょっと猥雑な日々。

明るい日差しの中でガウディの建築物を訪れたり、バルセロナって本当にいいですね。フランス人から見てもスペインってのは開放的な街なんですかね。1年の滞在を終えてパリに戻って役所勤めを始めたところで、そういえば最初からこの子は一貫して夢を持ってたな、ということを私も思い出す。ああ、自由って素敵。自由+貧乏+不安定と、不自由+お金の余裕+安定と、選ぶのに必要なのは勇気だけかもしれません。この映画を見てると、自由の方を選べたら・・・という気持ちになりますね。