映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジャ・ジャンクー 監督「長江哀歌」2168本目

原題は「三峡好人」、英語タイトルは「Still Life」。日本語タイトルも含めて全部全く違いますね。日本には「哀」の文字が必要で英語圏にはもっと静謐なイメージがあった方がよかったのかな。

妻を探す男と、夫を探す妻が、別の夫婦だとなかなか気づかなかった、、、。片方は16年、もう片方は2年会ってないという。16年も会えなかった理由や、16年もたってから戻ってきた理由は、とうとうわからなかった。

川下りの観光船で見る峡谷の風景が見事です。中国は北京や上海を見ただけではわからないな。いつかこういうところにも行ってみたい。

途中出てくる、ライブハウスで中華ロックみたいなのを歌う海坊主的な男が、気になる。ローカルなパンクスなんだろうか。エネルギッシュだわ。

血圧も気圧も低くて、トーンもゆっくり。監督の映画の常連というチャオ・タオの立ち姿がこの映画のトーンそのものという感じがしました。

長江哀歌(字幕版)

長江哀歌(字幕版)