映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

サム・ウッド監督「チップス先生さようなら」2231本目

ほのぼのと不器用で暖かい人間ドラマでした。時代設定は100年以上前だけど、(ハリポタを見慣れてるからか?)イギリスのボーディングスクールの風景は古くは感じられませんでした。こういう映画見るといつも不思議なんだけど、老けメイクの技術って良くなってくのか、そうでもないのか?この映画なんて、1939年に作られたのに老チップス先生は普通に老人にしか見えませんでした。白黒だから肌色を作る必要はあまりなかったといえ、今の映画に出てくるフェイク老人たちの方が不自然に見えることもけっこうあるのってどういうことなんだろう。ほんと不思議。

頭が良くて人付き合いが不器用なチップス先生は、誰よりも心の暖かい誠実な男性。彼の良さを最高に引き出してくれる、明るくてオトナな若い女性が妻になって、短い間でも最高の日々を送れたことが、その後もずっと彼を変えてくれました。

悲しいことがたくさんあっても、贅沢も何もしなくても、 いい人生だなぁと思います。

チップス先生さようなら [DVD]

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