映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ポール・トーマス・アンダーソン監督「ハードエイト」2326本目

この監督の映画を見る前は、けっこうワクワクする。
いつも変でユニークな味わいがあるけど、次はどうくるか?
きっと今回も、最後は(人間っていろいろ大変だしダメだけど、明日もまたなんとかやっていこう)って思えるんだろうな・・・って。

この映画は、まあちょっと変わってるけど、カエルが降るような度肝を抜く演出はナシ。親心と、ダメだけど愛し合って生きていく若者(ジョン・C・ライリー、まだ若いんだもん)、すれ違いつつの思いやりが、後味を生温かくしています。

サミュエル・L・ジャクソンにこんな若いチャラ男の時代があったんだなぁ。
まだ、大物の片鱗がうかがえません。
グウィネス・パルトローはちょっとイケてるけどどこか不安定な女性。

で、「ハードエイト」って何かというと、サイコロの4のゾロ目、だそうです。なかなか出ない当たり。
この映画では、ハードエイトに匹敵する当たりは、来なかった・・・と私は感じてるんだけど、どうでしょう?

ハードエイト [DVD]

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