タイトルの意味は「破滅への道」か。
ポール・ニューマン、トム・ハンクス、ジュード・ロウ、ダニエル・クレイグとか、いつもは爽やかな善人の人たちが、わざと悪者っぽい演技をしてるって最初に思ってしまった。「タメ」の多い演技をさせていて、観客がつられて緊張する。
「アメリカン・ビューティ」も「スペクター」もかなり好きなんだけど、この映画は監督が「子連れ狼」を下敷きにしたという(本当!?)のがあまりうまく働かず、深い雰囲気の美しさとストーリーの乱暴さがちょっとちぐはぐな感じでした。
一人の子どもを殺したいだけなら、身内まで殺したりしなくても、もっとうまい方法があっただろう。連鎖的にバカみたいに殺しまくるのは、子連れ狼の悲哀を際立たせるたの設定で、カメラを持った美しい殺し屋はとても惹きつけるけど、生き延びた被害者にやられる恐れはプロなら考えとくだろう。
なんとなく、作りたい絵にピースをぽこぽことはめていったんだろうけど、全体的にはちょっとちぐはぐな作品になってしまったという気がします。