1992年のスペイン映画。翌年に日本でも公開されてたんですね。
今は、ペネロペ・クルス(またはハビエル・バルデム)の若かりし頃に興味を持って見る人が多いんだろうな。二人とも若い!ペネロペ18歳ハビエル23歳。ペネロペはまだふわっとしたお嬢ちゃんのようで、のちに「ボルベール」などで見せる妖艶な母っぷりはまったく影もありません。可愛いっちゃ可愛いけど、現在の美しさはまだ花開いてないかんじ。ハビエルのほうは、やたらと精悍で、俳優というより軍人かアスリートに見える…と思ったらラグビーのスペイン代表にもなったアスリートなんですね、実際。しかしまだ23歳という初々しさがなく、他の誰より大人みたいな重量感。なんかすごい人だなぁ。
ストーリーは、ラテン的祝祭感たっぷりの愛憎劇で、まるであっちの人は性愛とか欲望とかだけで生きているのかと思うほど日常生活感がありませんが、自己肯定的ではなく、切なさの漂う作品です。
ラテン系の国々の映画では、人間のサガってほんとにむき出しだなぁ。日本の人にも同じようなものが入ってるけど、めったに外に出てこない。私もそうだ。お行儀よくすることは「大人」のように言われることが多いけど、私は小さいころのほうが整っていないことが嫌いで、大人になるにつれて、むきだしの自由にあこがれや親しみを持つようになってきた。その流れで、老後は中南米にでも移住しようかしら…