映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

アルフレッド・ヒッチコック監督「救命艇」2359本目

究極のシチュエーション系のドラマですが、戦時中なので敵から砲撃された船の救命艇が舞台で、敵も一人乗り込んで来たりします。メンバーを失うことに関してはみんなとてもカラッと冷静。それもやはり戦時中だからかな。

どうしても思い出すのが、新藤兼人「人間」で、すぐにあの映画と同じ成り行きになるのかなと想像してしまいました。遭難後何日経ったかは、誰も言わないのでよくわかりません。喉が渇くのはわかるけど、食料はどうなってるのか、とっくになくなってるはずだけど、尽きてからどれくらいたったのか…。そのあたりはモヤモヤっとしたまま、人間関係が描かれます。よくできた映画だし、ヒッチコックらしい人間の裏表もあるんだけど、驚きはなかったかな。。。なんか映画見すぎてぜいたくになっちゃってますね、私…。 

救命艇 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ファーストトレーディング
  • 発売日: 2011/02/15
  • メディア: DVD