なんともいえない映画だったなぁ。
「無軌道な若者の犯罪防止を目的とした啓蒙映画」みたいだけど、胸躍る感じが伝わってきて、失敗した後の痛みも含めて、楽しめた感じがある。なんだろう、その楽しさは悪趣味な再現バラエティ番組のようでもある。多分この犯罪、40年前なら校長先生と警察署長にこっぴどく絞られて放免、とかだったんじゃないだろうか。若者はまるで自分が大きくなったような勘違いをして、こういう愚かな真似をしでかすもんだ。
実害がなかったし、傷害の度合いが軽かったからこんな映画に本人たちも出られたわけだけど、失ったものは大きい。善悪の判断基準は日々変わっていくし、同じ基準は世界中で通用するわけじゃないけど、これは映画じゃなくて現実だぞ、早く映画館を出て・あるいはDVDのスイッチを切って、現実の価値観に自分を慣らしていけ…と観客に言い聞かせているようでもあります。