映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ロバート・アルトマン監督「ゴスフォード・パーク」2365本目

とっても英国的な洋館が舞台。執事がいてマギー・スミスがいて、おまけに殺人事件まで起こる。人気ドラマの「ダウントン・アビー」とか見てる人にはおなじみの世界かな。アガサ・クリスティ好きな私としても、なんとなく覚えのある世界。

アルトマン監督の映画は数本しか見てないけど、表層的なものを辛辣に皮肉る強いイメージがあります。

スコットランドなまりが可愛いメイド、もしかしたら…と思ったらやっぱり、トレインスポッティングのケリー・マクドナルド。

あまりにたくさん、重要そうな人物が出てくるし、怪しそうな凶器や毒も。結局のところ上下関係や長年の恨みがからんでくるあたりも、アガサ・クリスティ的。謎の伏線はかな~り明白でわかりやすいので、ちゃんと見ていれば、登場人物を全員把握しきれなくてもだいたい結末はわかります。謎解きの難しさに価値があるわけじゃないので、この映画は十分成功してると思います。

ワイズマンっていう映画監督が出てくるけど、ファーストネームが違うフレデリック・ワイズマンはドキュメンタリー映画の監督で、派手なハリウッド映画ではない。アルトマンと同じユダヤ系の名前の監督を搭乗させて、自分を写したのかな…。 

ゴスフォード・パーク [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • 発売日: 2012/05/09
  • メディア: DVD