ナチスが台頭していた時代のパリの劇場が舞台で、主演はカトリーヌ・ドヌーヴとジェラール・ドパルデュー。フランス映画もそこそこ見てきたと思うけど、この二人が共演してるのって珍しいですね。二人ともさまざまな作品に多数出てるのに、ジャンルが違うのかな?ドヌーヴは芸術家のミューズ、ドパルデューは体育系みたいなイメージが、そういえばなくはないです。この映画では、舞台という共通の場があるので、ちょっと似合わない二人がここでは似合って見えます。
この映画は、エピソードが多すぎてどれが本筋かちょっと私にはわかりづらかったのですが、解説を読んでやっとつかめました。
舞台を酷評した批評家を追ってレストランの外に出たドパルデュー、それを追って雨の中走り出るドヌーヴ。眉毛の落ちた彼女を見て、美人ってなんだろう、と思う…彼女の顔立ちは整っていて欠点がないけど、私はもう少し愛嬌のある顔に惹かれるほうなんだよな…。彼女のすごさや美しさは、むしろ内面の圧倒的な強さにある気がします。彼女はもしまったく違う顔立ちだったとしても、美人と呼ばれると思う。
映画に戻ると、ずっと誰かがしゃべってる感じが私はちょっと苦手なんだけど、構成のしっかりした見ごたえのある映画だと思いました。