映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

森達也監督「i 新聞記者ドキュメント」2397本目

2月5日、発売と同時に「ベストテン表彰式」招待券つきのキネマ旬報最新号を購入して上映会で見てきました!今年の「文化映画」1位で、日本映画全体の中でも審査員がかなり投票していた作品です。

森監督の作品はたくさん見てると思い込んでいたけど、実は「FAKE」しか見てませんでした。(本読んだりテレビで見たりしてるから、おなじみと思ってしまったのかな)あの映画での森監督は、映画のなかのイヤな刑事みたいに、語り口は柔らかいのにちょっと誘導的に見えたり、イジワルに感じられたりする箇所もあって、後味が悪かったんだけど、この映画は違いました。望月さんの明るさ、屈託のなさのおかげか、突っ込みはするけど全体的にユーモラス。“怒り心頭”の場面で突然現れる怪獣アニメ(笑)も、いい具合に観客の感情を鎮めてくれます。頭を使った構成だなぁ。そろそろこの監督は日本のマイケル・ムーア的な存在として、定着していけるのかも。

と思った矢先に、受賞インタビューでは監督まさかの「もともとはドラマ出身なので、そろそろドラマも撮りたい」発言で司会の襟川クロさんに突っ込まれてました。

日本のジャーナリズムの薄っぺらさがよくわかる名作。たくさんの人が見るように、今後AmazonやNetflixにも出ていくといいなと思います。