映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ケン・アナキン 監督「素晴らしきヒコーキ野郎」2420本目

1965年のアメリカ映画。タイトルが外国の新聞の風刺画みたいなイラストで楽しい。タイトルで映画の中身のトーンは確実にわかる。この映像の雰囲気は「ミニミニ大作戦」みたいだな。アメリカというよりイギリス映画っぽい。

そして凧に乗ったリアル石原裕次郎!なぜ?彼の若さがすごく違和感だなぁ。ギャグだからいいけど。(英語しゃべる場面は口パクだな)

薄いバルサ材で作った模型みたいな飛行機がブルブルと飛び回るのって、いまどき日本では「鳥人間コンテスト」でもなければ見られないので、なんかほのぼのとします。といっても実際は、この頃はばんばん飛行機が落ちてかなり亡くなった人もいたんじゃないでしょうかね。どいつもこいつも翼の上に立っちゃうし…。この映画もほかの昔の飛行機映画を見ても、なんとかして悲劇にせずコミカルに描こうとしているような感じがあります。

この映画はまあぶっちゃけ、誰が勝とうと誰と誰が結ばれようと、わりとどうでもよくて、古き良き時代のヒコーキのロマンをちょっとの間見せてもらえたことが楽しかったです。