映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ミッシェル・オスロ 監督「ディリリとパリの時間旅行」2425本目

予告編を見てすごく期待したんだけど、一度実写映像を作ってからCGアニメに落としたような絵が、面白いけど、美しいというよりちょっと雑に感じられてしまう。そうなってしまうと、絵を追いかけて楽しめなくなって筋を追うことに徹してしまう。

男性支配団って若干違和感のある名前だな。男性による支配を目指す団体かしら。フランスの絵画が好きな人には、ロートレックやルノアールが出てきたり、サラ・ベルナールがそこにいたりするのが楽しいと思うけど、「ミッドナイト・イン・パリ」みたいで全部盛りラーメンになってしまって、ギャグマンガみたいなおしゃれじゃない方向を向いてしまってませんか?(日本の女子がパリっぽいと思うのは「アメリ」みたいなやつだから)平たく言うと、可愛くない。カッコよく、あるいは美しく、という方向に振れれるでもなく、あまり絵に楽しみを見出せませんでした。

ストーリーもあまり新鮮じゃないし、男性支配団なんて前時代的な(時間旅行してるからだけど)名前はイケてないし…

ちょっと、なんともいえない作品なのでした。