映画と人とわたし by エノキダケイコ

映画は時代の空気や、世代の感覚を伝え続ける、面白くて大切な文化だと思います。KINENOTEとこのブログに、見た映画の感想を記録しています。

ジャン・リュック・ゴダール監督「女は女である」2438本目

なんか、納得しました。

ゴダールって女のことをちっとも理解してないけど、その美しさや優雅さに心酔してとりこになっていた、ある意味フェミニストなんじゃないかな。アンナ・カリーナにしれっと「みんな私の言うことを聞くわ、だってわたしは、とても、きれいだから」って歌を歌わせるくらいには。

彼には彼女が希少な美しい鳥や宝石にしか見えない、だってあまりにも彼の理解を超える美しさだから。でも彼女のほうは一人の人間だから、子どもを産みたい、幸せになりたい。初期設定からしてかみ合いません。

そんなズレを100も承知で、わだかまってる自分もわかっていながら、女を美しい宝石のまま置いておきたい。業が深いですねーゴダール。(って全部わたしの想像ですが)

この頃のアンナ・カリーナって、最強の美少女ですね。いいもの見せていただきました。