「イーダ」という映画を見たことがあります。あれも白黒で、静かな映画だったなぁ。ここで初めてちゃんとポーランドの歴史をひもといてみる。第二次大戦後、ソ連に属してはいなかったけど「従属する衛星国」だったと。この映画のなかでは、まるで東ベルリンみたいに監視や密告が行われていたようです。
この映画はズーラとヴィクトルという才能あふれる二人が魅力的で、 政治や世俗に翻弄されてそれぞれ傷ついていくのを見ているのが、つらくなってきます。
88分と短い尺だし、時系列が長いわりに多くを語ろうとしない映画だけど、出会った頃の彼らの燃え上がるような才能と愛情が輝いて見えて、心に残る作品になりました。