主役をやってる「One Goose」の一味の皆川暢二って、ココリコ田中っぽく(演技も雰囲気近い)ガタイがしっかりしてるけどなんとなく安定感を欠いてる感じの存在感もいいです。気が小さそうなのに、あんなことをさせられても大枚積まれて嬉しそうにしてたりするのも可笑しい。ああ、落とし穴が近づいてるフラグ。”夜の掃除”のリーダーになれないことでガッカリしたりするあたりから、もう彼ははまっています。
でも、いかにもなフラグ回収が行われることはなく、普通に、あくまでも普通に、彼は撃たれた友達を実家に連れて帰ります。実家に。
彼のいる画面って、なんか無国籍な感じがしていいですね。日本映画っぽくないけど、韓国ともちょっと違うし。
謎のフィリピン人女性も愉快だし、いい古書店店主みたいな風采の銭湯の店主役の羽田真は、間とか話し方とかも、かなり最高です。人物がどれも、なんかいいですね。
ただこの不思議な可笑しさのテンポが最初から最後まで変わらないので、見ているほうの集中力というか、テンションが持たない。オチを練ってそこまでどう持っていくかというところを作り上げてくれるようになったら、かなり強いと思います。
「湯を沸かすほどの熱い愛」もベースになってるのかなー。燃やせば燃えるのかなー。