冒頭の出演者名が左から右に流れるのがふしぎ。日本語の縦書きの文庫本みたいで。 最後はふつうに下から上に流れるのにね。
この映画は、主演女優賞をいくつも取ったらしいブレンダ・ブレッシン、お母さんの演技がやっぱり最大のポイントだなぁ。普通ですごく心が優しいのに、生きるのが下手でいいことのない人生を送ってきたから、ひがみっぽくなってる。「最初はショックだけど、だんだん嬉しくなってくる」という素直な心の動きを見ていると、こっちも素直な気持ちになってくるんですよね。母親シンシアもだし、肌の黒い娘ホーテンスも、肌の白い娘ロクサンヌも。
映画はじつに地味なんだけど、台本を作らず口張りで役者さんたちに趣旨だけ伝えるという監督のやり方のおかげで、それぞれ自分の言葉を話していて、自然。
びっくりしたけど、なんか、良かったな。と思えるいい映画でした。142分もあるけど全然長く感じませんでした。